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Vol. 55 キャリアを高める『市場価値』

私は今月、仙台大学大学院で講義を担当しています。 「キャリアマネジメント」について、弊社顧問の吉田浩之先生(奈良産業大学専任講師)と分担して教えています。何週かにわたって、その「キャリアマネジメント」についてお話しようと思います。 キャリアマネジメント、とは何でしょうか。 私なりに、この乱世の現代、そして混沌とした未来を見据えたうえで、キャリアマネジメントの意味について考えてみました。 キャリアマネジメントとは、簡単に言えば「キャリア=職歴」を「マネジメント=管理・経営する」こと、となります。自身のこれからの仕事、職歴に対して、どういった道に進むか、どういった力が必要かということを考え計画的に取り組んでいくことで、学校現場ではこれを「進路指導」「キャリア教育」と呼んでいます。 会社と個人の関係、という観点から、時代を考えてみましょう。 終身雇用制度はもはや過去の遺物と化し、現代は成果主義制度の時代だと言われています。現代の若者の意識調査からも、若者たちは厳しい就職活動を乗り越え入社する会社を、「生涯の身の置き場」とは考えておらず、転職はビジネスパーソンとしての成功の手段の一つだと考えていることがわかります。 入社したら一生面倒を見てもらえるという、会社と個人のいわば「依存」関係は存在せず、会社と個人はそれぞれが自立した存在として、相互にプラスの影響を与える、という関係が求められる時代になっています。 つまり、「キャリアマネジメント」は2つの側面を持っています。 ひとつ目は、「個人のキャリアマネジメント」です。 これは、個人が持つ強みや長所を伸ばし、仕事で成果を生み出す特別な強み=「市場価値」を伸ばすことであり、個人のブランド力を身につけること、ということになります。 会社の一員と言う存在のみならず、社会的存在としても、あなたはどういった強みを生かして会社や世の中全体に貢献しますか、ということになります。 個人の差別化、と考えることができます。 ふたつ目は、「組織のキャリアマネジメント」です。 これは、さまざまな個人の集合体である組織が、それぞれの市場価値を正しく把握し、適材適所で市場価値発揮のための活躍の場を与えたり、より市場価値を伸長するための支援を行うことを指します。 企業が行う配置転換や人事異動、出向命令などがこれにあたるのではないでしょうか。 まとめると、個人が伸ばしたいと考えている、仕事で結果を出すための特別な強み「市場価値」が、その個人が所属する企業や組織の中で、正しく生かされてこそ、市場価値は意味を持つのだということです。 個人には仕事で成果を出すための市場価値の育成が求められるのと同様に、企業や組織には、その市場価値を正しく発揮できる場を提供すると言う責任が求められています。 その企業が持つ強みは、結局は、企業という集団を構成する個人一人ひとりの「市場価値の集まり」となるからです。 こういった観点を持ち、まずは、一人ひとりが自身の市場価値の育成について、きっちりとした方向性を決めて取り組むべきでしょう。 以上が、私の考える「キャリアマネジメント」の概要です。 次回は、市場価値育成のための方向付けについて、皆さんと考えてみたいと思います。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 (原田隆史)