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Vol. 41 変化を予測する

8月末日の衆議院議員総選挙では、民主党の圧勝により、政権交代が現実のものとなりました。 戦後60年、国政の中心であった自民党は「歴史的敗北」とも表現される大敗を喫し、大臣経験者などの大物議員も選挙に敗れる結果となりました。 今回は、政党支持とは関係なく、政権交代によって生じると予測される未来への変化について考えてみたいと思います。 これは政党によって異なる政策の是非を問うものではありません。 あくまで提示されているマニフェストを中心として考えたものです。 民主党と自民党は、実はそんなに変わらない。という意見をよく耳にします。実際にある選挙区では、民主党と社民党との選挙協力について、自民党議員がこの表現を用いて批判し、民主党支持層に対して自民党を支援するように訴えかけていました。 しかしこれまでの2大政党の活動、および「マニフェスト」を見れば、政権交代によって生じる変化が見えてきます。 一つ目は、外交姿勢です。 自民党は、これまで日米安保条約に基づき、アメリカとは国防など軍事面を含む協力姿勢を貫いてきました。 民主党は、表現に幅を持たせてはいるものの、海賊対策など海外派遣に対しても自民党とは異なる考え方を打ち出しています。 親米か反米か、と極論を唱えることは危険ですが、自民党との国家運営に差を生むためにも、民主党はアメリカとの関係について新しい姿勢で臨むものと思われます。 また近隣アジア諸国は、政権交代について概ね歓迎を表すコメントを発表しました。 これは、自民党と民主党が歴史観において異なる見解を持つことが原因の一つだと考えることができます。アジア諸国との関係は、今後何らかの変化を見せることになると予想されます。 二つ目は、景気対策・経済界との関係についてです。 今回の選挙結果を受けて、日本経団連をはじめ、経済界の代表者・大御所と呼ばれる経営者たちが一斉にコメントを発表しました。 そのほとんどは、今後の民主党との関係構築を目指すといったあたりさわりのない、慎重なものでした。 民主党は、企業献金の撤廃などを掲げています。また株式公開をしている上場企業に対しては、特別な法律を制定し、監査役に従業員代表を加えるといった点も挙げています。 これらの政策に対しては是非があって当然ですが、経済界がこうした民主党のマニフェストについて、諸手を挙げて賛成していないということは明らかです。 日本の今後の再興・発展は、教育再興・道徳復活・景気回復・雇用保障・経済復興にかかっています。 経済界・政権政党がともに痛みを分け合い、「日本の発展のために」という最大公約数の目的意識を共有することが肝要だと考えます。 三つ目は、各省庁の官僚についてです。 民主党は、脱官僚を今後の取り組みの一つに掲げています。天下りや業界との癒着など、数々の弊害を生んだ官僚制度について、天下り禁止も含め、抜本的な改革を唱えています。 その他、選挙演説でも強調されていた「子ども手当」に代表される、子供たちを取り巻く環境「教育制度」についても、自民党の政策とは異なる取り組みが展開されることが予測されます。 ここで大切なことは、上記のような政策のもとに国家運営が進むと仮定したとき、どのような変化が訪れるのかについて根拠を持って予測することです。 今回の選挙では、サラリーマンが民主党の選挙事務所を訪れ、マニフェストを持って帰る姿が多く見られたそうです。インタビューを受けたある男性は「会社から、民主党が政権政党になったらどんな変化が起きるかをまとめるように言われているので」と説明しておられました。 来るべき未来の変化を予測し備える企業と、変化が起きてから行動する企業。 構えの姿勢ができているかどうかで、攻撃や防御の次の一手が大きく影響されるものです。 「自民党をぶっこわせ」「郵政選挙」「政権交代」など、日本国民はフレーズに流され熱狂するという分析もあるようです。 さまざまな意味において、政権政党や民主主義を育てるのは私たち国民であるという認識を持ち、積極的な姿勢で国政に参加することが重要だと考えます。 皆さんもぜひ、政権交代が生むであろう未来の変化を予測してみてください。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 (原田隆史)