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Vol. 32 組織育成の手順

今回は、組織をイキイキとさせる手法についてお話させていただきます。 さらに詳しいお話は、6月29日発売の「日経情報ストラテジー 8月号」(日経BP社)に掲載されています。合わせてご覧ください。 組織の風土を、目標達成に前向きな風土へと変革するには、まずその組織のタイプを見極めなければなりません。 以前から何度かお伝えしているように、組織は「厳しさ(ルールや成果)」と「優しさ(関わり)」という2軸から考えることができます。 厳しさと優しさがバランスよく足りている組織は「満足型」です。 仲間意識が強く、互いの結果には厳しいので仕事をどんどんやります。 優しさが不足すると、上意下達が多く殺伐とした「他律型」の組織になります。 逆に厳しさが不足すると、一体感がなくルールも形骸化した「なれあい型」の組織になってしまいます。 そして、厳しさも優しさも足りない組織は「くずれ型組織」になり、場合によっては不正行為が横行する可能性もあります。 このように、自らの組織をタイプで見分けて、前向きな風土に変革するための適切な対処行動を取る必要があります。 集団のタイプを見極めたら、次には「顧客」について考えます。「顧客は誰なのか」ということを見誤ると、価値やニーズを間違ってしまうからです。 また顧客を設定するときには「未来」について考えることも大切です。 「未来」とは、企業が未来永劫の存在として生き残るために、これから開拓しなければならない新市場や、新たな顧客層などを指します。 組織的な戦略や課題をはっきりさせれば、次はいよいよ現場に目標を落とし込みます。 そのためには現場変革のためのキーパーソンとなる人材が必要です。 組織を変えようと思ったら、組織のリーダーが「主体変容」で、まず自分を変えなくてはいけません。リーダークラスの人材に目標達成の技術を教え、自立型リーダーに育成していきます。そのリーダーが、部下を育てていきます。 目標設定の準備が整えば、同時に「なんのために」という目的を考えます。 目標と目的をセットで考えることは絶対に必要なことです。自分や他者・社会に対する目的意識は、使命感を生みます。 また、「世のため人のため」という考え方は、社会的道義心や倫理観を育てることにもなります。 家族のためや未来の社会のため、自分の人生が終わった時に「良い人生だった」と思えるように一人ひとりが真剣に考えます。このような目的の設定は、職場から殺伐としたムードをなくします。 動機付けと目標設定ができあがれば、次には目標を達成するスケジュールを計画し、実行します。 原田メソッドの「改革の方程式」では、 イノベーション=イミテーション+イマジネーションと定義しています。 つまり、イミテーション=成功事例の真似をすること、と、イマジネーション=しっかり考えること、が大切なのです。 実行計画や結果を日誌などの文字で表現する・残していくという習慣が必要です。また文字にあらわすということは、目標のコミットメント(約束)にもつながり、それが目標達成への行動を促します。 行動計画を立てたあとは、その評価を定期的に行います。 毎週点検だと、少しストレスが高いような気がしませんか。2週間ごとがちょうど良いのです。 2週間ごとの会議の場で、自分がコミットした内容について、パフォーマンスにつながる行動がどこまでできているかを検証します。そしてその検証をもとに、次の2週間の行動をその場で作り、文字にして残します。これを繰り返します。 コミットに対する行動を継続できるようになれば、検証の場を1か月に1回に減らします。1か月、行動を継続できれば、成功するためのプラスの習慣が身についたと言えるでしょう。 このようなステップを経て、組織を変革していくことができます。 目的・目標を意識し、組織でそれらを共有しながら、組織全体の方向性と進捗状況が見えるようにすることが大切です。 ぼんやりと感じていたムードが、その組織の「文化」になれば、一気に流れが良くなり、満足型の組織作りは軌道に乗ります。 上記のような手法を、私たちは「ICメソッド」として確立しました。 新しい組織育成・個人の能力発揮の手法として、次代のCSRの切り札として、いま各方面から大きな注目を浴びています。実用化もすでに始まっています。 今後の動向にもぜひご注目ください。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 (原田隆史)