教師塾

今、世間では「教育が危機に瀕している」「子どもの将来が心配だ」そして「日本の将来があぶない」と言われている。

真剣に日々を生きる者であれば、誰もが何らかの事で思い当たる経験がある。学校教育、家庭教育、社会人教育。教育と名の付くあらゆる実践の現場で問題が山積している。

これからいったいどうなるのだろうか。どうすればいいのだろうか。

例えば、政治家だのみで、他力本願で教育制度改革を待つ。それとも今の日本が嫌になり、海外に逃避する?

もっと効果的なよい方法はないだろうか。なんとかならないのだろうか?

我々の先人の歴史を見てみよう。江戸末期、諸外国が幕府に開国を迫った。鎖国状態だった日本は大変な騒ぎになった。「開国しよう」「恫喝に屈せず、戦おう」など色々な意見が出た。

これらの危機的状況を打開したのは、坂本龍馬や西郷隆盛をはじめとする「志士」と呼ばれる人だった。また、吉田松陰先生が始めた私塾(松下村塾)が輩出した名もない若者の活躍だった。

当時の日本には各藩が開いていたエリート官僚養成校(藩校)もあったが、調べてみると藩校出身者からは乱世において活躍した人はあまり出ていない。

その逆に、志を抱き、私塾に集った者たち(家柄もない下級武士、商人や町人たち)が改革を成し遂げた。

このことは現在の我々に示唆を与える。政治家(他人)にたよらなくても、特別な力や地位を持たなくても、その気になれば自分の力でやれることはあるのだ。自分の身の周りに改革の種があるのだ。ささいな個人の一歩が大切だ。これを教師塾では「一の哲学」と呼ぶ。

乱世を改革した吉田松陰先生の実践に学び、ここに平成の教師塾を立ち上げる。

志ある者、ここに集え。時代を変えるのだ。

さて、教育の世界を見てみよう。「実力のある教師、素晴らしい指導者」と呼ばれる、輝く人たちが津々浦々に存在する。それらの人たちは他の人たちと何が違うのだろうか?どのような差があるのだろうか。

分析してみると確実に言えることがある。それは彼らが教育に対する熱き思い、志、理念を持ち、明確な目標を設定し、それを具現化する独自の方法を持つということだ。

私がその事に気付き、研究を始めてから27年が経った。その間、教科教育(保健体育)、クラブ指導(陸上競技)、生活指導等を通しての学びや、多くの研修会での学びもあったが、直接達人にお会いし、影響を受けたことが大きな成果につながった。感謝のみである。

そこで、今まで学んだ事(教師の人間力向上、教育理念の作り方・落とし込み方、学級経営のコツ、生徒指導の原理原則)を伝え、広めようと思う。

教師塾は8年前からスタートしたが、始めてみて思うことがある。それは、一人独学で実践するより、多くの人と交わり、関わり合いながら実践する方が有益であり、成果を出しやすいということだ。

世の中を改革する人は、時には、迫害や足引っ張りに遭う。そのような時に必要となるのは志を同じくする同志である。塾の仲間である。

私は平成15年度から、大学で学生に教職課程での指導をしているが、素晴らしい若者、志のある人が沢山いる。このような未来の教育者と現場の達人を引き合わせるのも意義あると感じる。私塾に集い、維新を成し遂げた我々の先輩を見習い、今、できることから始めてみようではないか。教育について真剣に取り組んでみよう。

時代はあなたを待っている。


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