大阪教師塾 13期 第2回 塾生の声

①大阪市内小学校 女性教諭

第3期から受講させていただき、現在は7期目になる重複受講生です。
初めて教師塾を受講したきっかけは、さまざまな学校で、教育困難な現場に直面することが続いた時期に、書店で手にした原田先生の著書を読ませていただいたことです。
厳しい状況でもっとも追い詰められているのは子どもであり、まず子どもを救わなければならないこと、しかし、必死の努力をすれども限界が尽きて、毎年のように倒れる先生方がおられること、そういった状況に対し、矛盾や葛藤を感じ、悩みに悩んでいるときに、原田先生の本を手に取りました。

文章の行間からあふれ出るものは、情熱や本気といった熱いエネルギーでした。
「仕事と思うな人生と思え」など、シンプルで力強い言葉の端々に、単なる熱血教師やカリスマという概念では括れない、一流の指導者が持つ凄み、情熱をかける教師像、厳しく自己練磨を続けてこられたプロとしての姿勢、温かく深みのある人間力などを感じ取り、教師塾の受講申し込みを決意しました。

教師塾には、「子ども達をさらに幸せにしたい、教育現場をよりよくしたい」という志を持った教師や教師志望の学生、教育関係者が全国から集まっています。
属性も様々で、小学校から大学、行政機関やスポーツ指導者まで。年代も20代の若手から50代のベテランの方々が、共に切磋琢磨し学び合っています。
教師塾の費用はすべて無償です。遠方から来る塾生の交通費や全塾生のお弁当まで支給してくださいます。
使命感を持ち、無私の精神で社会貢献をされる真の教育者の姿がそこにはあります。

わたしは見た目にはわからない障害を負っているのですが、特にお伝えしていないにも関わらず、その状況を察し、ある日の講義から何も言わずに配慮をしてくださるようになりました。
また、ある塾生が体調不良だとわかると、栄養ドリンクをそっとその方の机に置かれるなどされます。
特筆すべきは、その場に80名いれば80名に対して気づかれ、一人一人の状態を把握し、全員に対してそういうきめ細やかさを持ちながら、指導してくださるということです。

もちろん、優しさだけではなく、ときには厳しさで指導されることもあります。
さりげなく、わからないように配慮される場合もあります。そうしたきめ細やかな愛情を持って、関わったすべての生徒に接してこられたのであろうという姿勢が、恩師として尊敬する理由のひとつです。
こうした恩義を人は忘れることはないのだと思います。

現在、原田先生は「自立型人間育成のプロ」として、全国各地での講演会や企業の社員教育など、多忙な毎日を送られています。
東京・大阪・京都教師塾以外に、教師志望の講師や学生が参加する「教師養成塾」もボランティアで主宰しておられます。
そして、どれだけ忙しくとも、全国各地の講演先から新幹線で帰ってきたその足で、教師志望の受験生を激励しに顔を出してくださいます。
つまり、全国有数の企業の社長に対しても、学生に対しても、向き合う姿勢が同じく本気でおられるのです。
たとえ、「人を大切にし、本気で関わろう」と心がけたとしても、それをいついかなる状況でも実行し続けるのは、並大抵の努力でできることではないと思います。

また、カリスマというと、強力に先導する指導者のイメージがありますが、原田先生は、あくまで本人の気づきを促し、主体変容させ、自立させる方法を取られます。
教育界のみでなく、ビジネス界や弛まない研鑽で得られた様々な知識を惜しみなく教えてくださいますが、あくまで行動を起こし、変化をしていくのは本人であるからです。

そして、厳しさを持って指導されますが、たとえすぐには達成できなくとも、できるようになるまで、粘り強く見守ってくださるという温かさもあります。
反面、すでに「一人前のプロ」であるとみなして接してくださるので、そうしたプラスの思いを受けた先生方の成果の伸び、その成長の仕方には素晴らしいものがあります。

教師塾の強みは、実践的な手法(目標設定用紙、日誌、ルーティン、生徒への指導技術)と理念(自身の人格形成や生徒指導のための理論)を合わせて教えてくださるところです。
原田先生の講義は、教育にとどまらず、ビジネスや政治経済など多岐の分野に渡る内容なのですが、その物事の本質を見抜く透徹した視点、時代を見据える先見の明などに驚かされます。

講義以外では、全国から集う教師の方々との実践交流からも、さまざまな指導技術(学級経営、生徒指導、クラブ指導など)を学ぶことができます。
教師塾の特徴として、原田先生の志高い生き方そのものに共感して、人が集まっていることが挙げられますが、そうした熱意ある先生方の本気の姿勢からも、大きなエネルギーをいただくことができます。
塾生には、教育やスポーツなどの分野で、すでに第一人者としての実績を出しておられる方々もいますが、塾生どの方も非常に謙虚で、人を大切にされます。
教師塾では、「能力よりもまずは人格を磨くことを大切に」という指導を受けますので、塾生同士の学びあいや助け合い、思いやりといった精神が、それぞれの方の行動に息づいています。

わたし自身の成長としては、子どものために実践しようと決めた目標を達成し、まずは目の前の子どもを幸せにすること、原田先生や塾生の方々の実践力や人間力から、「本気、慈愛、奉仕」の精神を学んだことです。
また、学生時代からのボランティア活動を発展させ、国際NGO関連の団体を立ち上げたこと、全国の先生方と教育用コンテンツを作成する機会を得たこと、異業種の方々とのプロジェクトによる交流により、教師以外の多様な働き方や生き方、その価値観から教えられたことなど、数多くあります。
主体変容の仕方を学び、こうした様々な経験を通して得たことが、目の前の子ども達への指導にも確実に役立っていると感じます。
また、教育現場において、きらきら輝く子ども達や熱心に指導してくださる先生方と出会えたことにも、とても感謝しております。

まだまだ人間的に未熟な面が多く、学びの最中にある一教師ではありますが、日々、地道に取り組むことで、子ども達の幸せに還元していきたいと思います。
原田先生、事務局の先生方、塾生の皆様には大変感謝しております。読んでいただきまして、ありがとうございました。

②関西大学 武田夏実

私は昨年、24年間勤めた大阪府立高校を退職し、指導の舞台を大学へと移しました。大阪教師塾には第3期より参加させていただいています。
今期で11期目となる教師塾の学びは、私の教科指導、クラス経営、クラブ活動指導の根幹を成すものとなりました。

今回は私と原田先生の出会いを振り返りながら、教師塾での私の学びをご紹介したいと思います。

初めは原田先生とは陸上競技場ですれ違うときに挨拶を交わす程度のお付き合いでした。
しかし私の最後の勤務高校となった府立大塚高校に原田先生の陸上部の教え子が2名入学してくれて私が指導する機会に恵まれました。 1人は住吉第一中学校、もう1人は松虫中学校の卒業生でした。

その二人に共通していたことは、試合の行動予定表やレポート、目標設定用紙や日誌を書かせると、中学を卒業したばかりとは思えないほど内容が濃く、 他の部員の何倍もの文字数をあっという間に書き切ってしまうことでした。
原田先生が「書かせる」という指導をとても大切にされていることが一目で分かりました。
特に松虫の卒業生は、松虫中学陸上部最強の学年の生徒であり、書かせた文章の行間に「本気・真剣・全力投球」のオーラが出ていました。

当時、私はスポーツメンタルトレーニングの研究会に所属していて、生徒に目標設定や日誌を書かせる指導にかなり力を注いでいたつもりでした。
しかし高校生以上にしっかり「書き切れて、やり切れる」中学生を育てている原田先生は、どんな指導をされているのだろうと驚嘆したことを今でも覚えています。
それはまだ原田先生が教師塾を立ち上げる前の出来事でしたが、当時から先生は中学生に教師塾の原型になるような指導を実践されておられたのです。
この時の体験が今でも私の中に、「目指すべき道しるべ」として強烈に残っています。
生徒の「本気・真剣・全力投球」のレベルが高まれば、目標設定用紙や日誌を書かせると想いが文字となって溢れ出してくるのです。

教師塾には多くの実践的なツールがあります。
「理念作り」「ビジョンシート」「目標設定」「日誌」「ルーティーンチェック」「オープンウインドウ」「家族療法」「学級経営の手法」等々。
どれも私が全面的に活用させていただいている素晴らしいツールです。

また松虫中学校陸上部の公開練習会においても様々な練習のノウハウ、方法論が紹介されていました。
しかしツールや練習のノウハウだけを見ていると、木を見て森を見ずになってしまいます。
教師塾や原田式メソッドの根幹を成すものは、「教師の本気を伝える」、「生徒を本気にさせる」ことです。

「本気」が育っていなければ、素晴らしいツールや練習方法も、「仏作って魂入れず」になってしまいます。
その「本気」を育てるために、一番大切なことは「価値観」と「意味」を学ばせることなのです。
何かに取り組ませる前に、時間をかけてその取り組みの「価値観」を体得させ納得させること。
なぜ?何のために?という取り組みの「意味」をしっかり伝えること。

教師塾ではこれを「価値観教育」「意味づけ教育」と呼んでいます。
「納得させる、感動させる、生きる意味を教える」のです。
この指導の手間を省くと、どんな素晴らしいメソッドも効果が半減してしまいます。逆に言うと「勉強する価値観」「服装を正す価値観」「皆勤を続ける価値観」などが伝われば生徒は勝手に動くのです。
そのためには、教師自らが主体変容して生徒と共に実践を続け、感動体験を共有していかなければなりません。

・生徒を感動させる
・生徒と生きる意味を体感する
・生徒と共に納得する
・生徒に本気を伝える
・生徒が価値観を作る
・指導風土を作る
・指導文化を創る

まじめの崩壊(努力・向上・勤勉志向の減少)が起きている現在の教育界において、「本気」を育てることこそが教師塾の原点だと感じています。
中学、高校、大学と進むにつれてスポーツの技術や競技能力は高まっていきますが、技術や能力以上に大切なものがあるのです。
昔指導したあの松虫中学校の卒業生の日誌やレポートに溢れていた「本気」「真剣」「想い」が、今自分が指導している学生の中に育っているだろうか?
技術やノウハウの伝達に傾斜していないだろうか? 
私は事あるごとに、立ち止まり、自省しています。私が連続受講生として教師塾に学び続ける意味もそこにあるのです。

今期も、多くの学びと気付きを得て日々の教育活動に全力で取り組んでいきます。よろしくお願いいたします。

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