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受講者の声
FAN VOICE

2018.09.04

世界一を支えた親の関わり方

FAN VOICE : 田村遼太郎様・田村武晴様 (養成塾第17期受講)

2018年8月23日~26日、ベラルーシ・ミンスクにて「第13回ジュニア・第8回ベテランテコンドー選手権大会」が開催されました。

*日本国際テコンドー協会のHP
http://www.taekwon-do.co.jp/2018/kw180820-6.html

世界60カ国から、選手・役員800名が集った大規模な素晴らしい平和と武道の祭典。
日本は、団体種目での優勝を勝ち取ることができました。

[総合結果]
団体トゥル(型) チームJAPAN 優勝
団体マッソギ(組手) チームJAPAN ベスト8
個人トゥル(型)ベスト8

このチームJAPANメンバーの一人が現在、桐光学園高等学校2年生の田村遼太郎さんです。

田村遼太郎さんの試合の様子もページ中央に掲載されています!
http://www.taekwon-do.co.jp/2018/kw180820-6.html

http://www.taekwon-do.co.jp/2018/kj180808ve.html

遼太郎さんが原田メソッドに取り組み始めたのは2018年1月からでした。お父様の田村武晴さん(原田メソッド認定パートナー養成塾 第17期卒塾生)とともに取り組んだ9ヶ月間でした。

父として、原田メソッドの指導者として原田メソッドの指導にどのようにあたったのか、田村武晴さんからお聞きしました。

ーー最初にまず(原田メソッドの)何をしたか

(田村武晴様)テコンドーの日本代表選手に選ばれるために一番最初にやったのは、トイレ掃除。奉仕活動によって他人を喜ばせる・・具体的には遼太郎の母に喜んでもらえるという観点から、これを始めました。

結果、日本代表に選んでいただき、個人では型の部ベスト8という素晴らしい結果を残せました。

原田式長期目的・目標設定用紙を書いて、その他一通りの原田メソッドツールは使いました。

ーー遼太郎くんは、4観点を何度も書きました。最初の頃は、まだまだ自信が持てなかったようで、後ろ向きの発言も多かったとのこと。

ところが、ある日を境にそれが変わりました。
4観点を更新しているときに、「原田メソッドがはまった」瞬間がありました。それは、おそらく遼太郎が心の底からこれだと思える目的」を発見した瞬間でした。

ーー「心の底からこれだと思える目的」は、自分自身で何度も自問を繰り返すことにより、ようやく巡り会える貴重なものですね。

実は、息子遼太郎が世界一になるまで、私には「親が子供の壁にならないと子どもは伸びない」という思い込みがあったことに気づきました。

ーー「親が”壁”になる?」

私はこうやって失敗してきた、だから、同じ失敗を繰り返さないためにも、「これだけは絶対ダメ‼」的な関わり方を沢山、沢山してきたのです。

ーーその結果、何が起きたかというと…

息子が「4観点のワーク*」に取り組んだ時のことです。私は中央に目標(2018年8月ベラルーシ大会で金メダルを取る)を書きました。ところが遼太郎は、その目標から得られるよきこと(自分有形、自分無形)を、まったく書けなかったのです。

*「4観点のワーク」・・・自分自身が何のためにその目標を達成したいのか、”目的”を深掘りするための原田メソッドのツールの1つ

つまりどんな良い結果を出しても、自分を認めない。まだまだ甘い…と自分を責める息子が目の前にいました

この状況を目の当たりにして、親として本当に後悔をしました。

私の思い込みが、こんなに息子を押さえつけ、楽しさを奪ってきてしまったのか…と、一人夜中に涙したことを覚えています。

ーーしかし、この出来事こそ、田村様に”主体変容”・・・自分自身を変える・・・を促すきっかけだったのですね。

私は「原田メソッドという再現性の高い技術」を手にした。
今までの事を悔やんでもいられない。私自身が原田メソッドを使い倒し、遼太郎の心を開く。そして、遼太郎という一人の自立した人間に育てる。これしかない…。そのように結論づけました。

しかし、(その時までやっていたように)「はい。今日から原田メソッドを絶対やるよ!」的な関わり合いはできません。遼太郎自身の手で、遼太郎らしい心づくりを、一から作り始めるしかありません。

ーー「やらせる」のではなく、遼太郎くん自身が「自発的にやる」への転換ですね。

そうです。そのためにはどうすればよいか。
…何よりも私が実践、実践、実践を繰り返し、背中を見せながら、今までの私のあり方に対して謝罪を繰り返すこと。そうして遼太郎が彼自身のスイッチを入れる他ない。そのように考えました。

何から手を付け始めればよいのか?誰も教えてくれません。

どの道を選べば正しいのかもわかりません。

遼太郎自身が、行動し、考え、気づき、選ぶしかありません。

まず始めたのが、原田先生が教えてくださった日誌をつけることです。

毎日、毎日、日誌を見ながら振り返りをしました。
●「もしもう一度やり直すとしたら」
●今日一日よかったことは?
●喜ばれたことは?

はじめのうちは、いっこうに日誌が埋まりませんでした。

私も1日おきや2日おきに声をかけつづけます。そして、ストローク*もどんどん与え続けました。

*「ストローク」…交流分析の用語で、相手の存在を認める言動。

ーーそうした小さな取り組みが実を結び、世界大会優勝への貢献につながったのですね。

おそらく、今回の世界大会も今までと同じように私が接していたら、世界一は取れなかったと思います。学校に教えてもらったことをやったり、親が色々伝えても結果にはつながりにくい。

結局は、自分自身と向き合い、「自立型人間」になるしかありません。これを目指したことが世界一の結果につながったと思います。

ーー遼太郎くんの人間としての成長が、彼の選手としてのパフォーマンスにもつながったのですね。

はい。
帰国後数日たって、これからの目標は何か?と聞いたところ、
「まだ漠然としてるけど、他の人に良い影響を与えられる人になりたい。」
「がんばっている人を応援したい。色々教えたい」と言ってくれました。

これはまさに自立型人間の特徴である「自他ともに愛する、人を助ける、人に教える」に通ずるものです。

なお、本インタビューの事を話したところ、遼太郎からは「自分一人の力でとれたわけではないこと。小さいころからご指導いただいた師範への感謝の気持ちをもつことを入れてほしい」・・・ピシャリと言われてしましました(笑)。

ーー自分のことだけでなく、「他者・社会」を視野に入れる青年に成長しましたね!

今回の遼太郎の主体変容ぶりには、本当に驚かされました。

ーーでは、田村様ご自身の目標はなんでしょうか。

原田先生と出会ってからのこの経験を、一人でも多くの方へ伝えたい。原田先生に恩返しをさせていただきたい。私も講師としての道を歩きながら、成長していきたい。そう思っています。

原田先生には心から感謝しております。原田教育研究所の事務局の皆様も、受講中には多くのサポートをして頂きました。

本当にありがとうございました。

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