受講者の声
FAN VOICE
2025.11.12
岡田芳明様(養成塾36期)
FAN VOICE : 岡田芳明様(養成塾36期)
福井県鯖江市出身、岐阜県多治見市在住の岡田様。38年にわたりIT企業でOS開発から教育・サポートまで幅広く携わってきた岡田芳明さん。中学生の頃からコンピューターに魅了され、今も新しい技術への探究心が尽きない。退職直前に出会った「原田メソッド」と「生成AI」に強く惹かれ、両者を融合させた新しい学びの形を探求中。「自分史上最高の一年」を実践しながら、人がイキイキと学び直せる場を広げようとしています。
Q これまでのご経歴と、原田メソッドとの出会いを教えてください。
私は大学卒業後、富士通に入社し、OS開発に携わりました。中学生の頃からの夢だったコンピューター業界で働くことができ、最初の数年は順風満帆でした。結婚、子ども、持ち家と、若い頃に思い描いていた理想をすべて手に入れた31歳頃は、人生の充実を強く実感していた時期でした。
ところが、役職が上がるにつれて現場から離れ、マネジメント中心の仕事になりました。人を評価する、人間関係を調整する——そうした業務に強いストレスを感じ、40代は「暗黒時代」と言ってもいいほど。うつ状態でした。
退職直前は介護に専念する期間がありました。父と母が相次いで認知症となり、2017年頃から約1年間、多治見と鯖江を往復しながら支えました。母は昨年に逝去しましたが、家族を見送る経験が、自分の生き方を考え直すきっかけになりました。
原田メソッドに出会ったのはその後です。今年初めに開催された特別授業のセミナーに参加し、第二の人生をどう生きるかを考えるきっかけになりました。
Q 実際に原田メソッド認定パートナー養成塾に参加されて、いかがでしたか。
これまでZoomや録画で学ぶ機会はありましたが、実際に会場で受講すると理解の深さが全く違いました。周囲に現役経営者やアスリート、教員の方々がいて、皆さんの話に刺激を受けました。私は退職直前、人と話す機会が減っていたので、久しぶりに「新しい世界」に触れた感覚でした。
Q マネジメント職の経験から学んだことは何ですか。
課長に昇格したのは40歳のときでした。富士通では課長試験があり、役員へのプレゼンを通過しなければなりません。1ヶ月かけて準備し、先輩課長に何度も見てもらって通りました。しかし実際の仕事は想像以上に大変で、部下面談や相対評価のストレスは非常に重かったです。全員をA評価にしたくても、制度上Cをつけなければならない。その説明をするたびに心がすり減りました。
特に遅延やバグが多発したプロジェクトでは、毎日が謝罪と報告。立て直しもうまくいかず、精神的にも限界でした。今思えば、あの時期に「長期目標」を持っていれば違ったかもしれません。目の前のトラブル処理に追われ、50代、60代の自分を描けていなかったのです。
Q 家族の存在が支えになったとのことですが。
妻と二人の子どもがいます。仕事で苦しい時期、家に帰ると家族が笑っていてくれる。それが何よりの救いでした。結婚していなかったら、あれだけ頑張れたか分かりません。
長男はとても正直で、先生の建前に納得できず衝突を繰り返し、高校では不登校気味になりました。妻が奔走して定時制の学校を見つけてくれ、無事卒業。私は当時、仕事で手一杯で支えきれず、今でも息子には「お母さんに感謝しなさい」と伝えています。家族は、まさに長期的なストローク(心の栄養)そのものでした。
Q 退職直前、どのように再スタートされたのでしょうか。
介護と仕事を終えて、やっと時間とお金の自由を手にしました。最初のうちは何もしたくなかったのですが、徐々に意欲が戻り、地域での講師活動を始めました。
「AIが進化して、生活のために働かなくてもよくなる時代に、人間は何を目指すのか」。このテーマに強い関心を持ち、原田メソッドを通じて「実験的に生き方を試す」ようになりました。
Q AIと原田メソッドをどう融合させたいと考えていますか。
AIは情報分析、人間は想像と創造——その分担が理想だと思います。AIが出した答えを「どう解釈し、どう問い直すか」が、人間の知性の領域です。
講師も同様に、AIに頼るのではなく、「AIを活かして人を導く」存在に変わる必要があります。AIの提案をそのまま使うのではなく、それを材料に人間の創造力を引き出す。これが次世代の講師像だと考えています。
そのためには、ITリテラシーやプロンプト技術が不可欠です。AIを正しく理解し、トラブルにも対応できる講師を育てる。原田メソッドの認定パートナー養成塾についても、AI実践のカリキュラムを組み込む構想を考えました。
Q 今後の目標と展望をお聞かせください。
目標は「原田メソッド×AI」を融合した新しい学びモデルを形にすることです。AIを取り入れた「原田メソッド・AI実践認定講座」を構想しており、第1部は従来の基礎、第2部でAI活用を扱う二部構成を考えています。
今年中にたたき台を作り、来年3月のリリースを目標にしています。原田先生の時間に依存せず、全国の拠点で常設的に講座を展開できるようにしたい。AIの力を借りて、より多くの人が「自立型人間」として学べる場を広げたいと思っています。
Q 最後に、これから学ぼうとする方々へのメッセージをお願いします。
私自身、長い間「働く=生活のため」と思い込んでいました。けれど、原田メソッドを学び、AIという新しいツールに触れて感じたのは、「人は何歳からでも学び直せる」ということです。
年齢や立場を超えて、自分の目標をもう一度見直す。その一歩を踏み出せば、人生はまた動き出します。私のように定年後からでも、学びの旅は始められます。
■編集後記
岡田さんは、自身を「コンピューターが大好き」と語る通り、少年期から今に至るまでコンピューターに対する情熱の火がまったく衰えていないように感じました。40年のITキャリア、OS開発から設備・教育・サポートまで歩みつつ、退職直前に改めて「原田メソッド」と「生成AI」に出会い、今年を「自分史上最高の一年」にするという決意が、インタビューのお言葉の端々からにじみ出ていました。
圧巻だったのはアウトプットの速さと量です。養成塾での毎週のアウトプットは密度が高く、次々と湧くアイデアが形になっていく・・・という印象でした。奥様からの「仕事でも家でもコンピューターをしていて、よく飽きないわね」(笑)という言葉は、岡田さんの根っこの好奇心を端的に物語っているように思います! 好きだから続く。続くから深まる。その積み重ねを、これからは「原田メソッド×AI」で、まずはシニア層の方々へと還元していく、これからの構想をお伺いしながら、AI好きの私は、すっかり楽しみになってしまいました。
岡田さん、どうもありがとうございました!
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