お問い合わせはこちら

受講者の声
FAN VOICE

2025.11.12

板垣優子様(養成塾36期)

FAN VOICE : 板垣優子様(養成塾36期)

信頼できる工務店選び相談所・求められる工務店会」(求工会)は、大阪府高槻市を拠点に、住宅の耐震診断やバリアフリー、省エネルギー化など、安心で快適な住まいづくりを支援している団体です。「JBN大阪」では、地域工務店のネットワークづくりや技術研修、人材育成を通じて、地域に根ざした家づくりをサポートしています。

これら二つの団体で理事長および事務局長を務めてきた 株式会社イワイHD 役員 板垣優子様に、お話をお伺いしました。

 

Q 原田メソッドを学ぼうと思われたきっかけを教えてください。  

板垣さん: 20年以上前、父が大阪府高槻市の倫理法人会で原田先生の講演を拝聴し、家族で参加しました。そのとき先生の生徒への真摯な向き合い方に感動して、「この方は本物だ」と強く印象に残りました。その思いがずっと心にあったんです。  

2年前にも受講を申し込みましたが、そのときは叶わず。しかし今回、当時やり取りをしていた猪岡さん(弊社スタッフ)からご案内をいただき、「呼ばれている」と感じて受講を決めました。この学びは、後任に事業をしっかり継いでもらうため、自分の考え方を見つめ直すために、欠かせないものになると思いました。

 

Q ちょうど人生の大きな節目と重なっていたそうですね。  

板垣さん: まさにそうです。昨年、70歳で団体の代表を退任し、2年かけて後任に引き継ぐ準備を進めていました。その矢先に父が亡くなり、娘には待望の子どもが生まれ、同時に自分の病気も見つかった。悲しみと喜びが一度に押し寄せ、「これは何かの導きだ」と感じました。「有無を言わさず行こう」と決めました。

 

Q お仕事では、NPOを通じてどのような活動をされているのですか。  

板垣さん: 私たちのNPOは、工務店・メーカー・材料屋の三者が協力して支援する「三位一体の仕組み」で成り立っています。最初は小さな任意団体でしたが、NPO法人になってから行政と連携できるようになり、地域の方々を対象に勉強会や相談会を開いています。  

たとえばリフォームを考える方に、信頼できる工務店を紹介したり、安心して相談できる場をつくったりしています。消費者センターには、団体や会員企業が「自主行動基準」を提出し、透明性を保っています。私たちは「物を売らない立場」だからこそ、公平に正しい情報を届けられるんです。  

リフォームでは、まず診断士が家の状態を調べ、「どこにどれだけ費用をかけるか」を一緒に考えます。安全と安心の順番を守ることで、結果的に無駄のない工事につながる。相談会ではその流れを丁寧に伝えるようにしています。

 

Q 食養の学びが今の生活や孫育てにもつながっているそうですね。  

板垣さん: 就職してすぐの2年間、料理や茶道、中国料理、フランス料理など「食」を幅広く学びました。

その後、アレルギーを持つ家族の経験から「食べることの重要性」を痛感し、自然食の店を始めました。そこでマクロビオティックをはじめとする「食養」を深く学び、小児アレルギー外来の医師とも連携する中で、食と健康に関する専門的な知見を深めていきました。特に、体質に合わせた食材選びや、同じものばかり食べ続けないことの大切さを学び、以来、安全で旬の食材を厳選するようになりました。

今では、その学びが孫の育児にも生きています。娘と私はできるだけ自然に近い食事を心がけていますが、集団生活の現実(学校での給食)もある。だから「完璧を目指さず、できる範囲で続けよう」と話し合っています。食養は単なる健康法ではなく、家族が語り合い、思いやり合う時間。若い頃に学んだことが、今も家族の真ん中で息づいているのが嬉しいですね。

 

Q ご投稿を読み、巡礼や信仰が人生の支えになっているように感じました。  

板垣さん: 四国八十八ヶ所巡礼を2年半かけて回りました。始めてすぐに父が亡くなり、途中で体調を崩すこともありましたが、「行き始めておいてよかった」と心から感じます。旅の途中、娘が私の後ろ姿を見て体の異変に気づき、病気が早期に見つかったこともありました。命をつなぐ旅だったと思います。  

もう一つの支えは、幼い頃から続く鞍馬への信仰です。祖父の代から京都の鞍馬を祀っており、父母も毎月参拝していました。今は私がその祈りを受け継ぎ、毎月通っています。長く続く家の営みと祈りが、私の選択を静かに支えてくれています。

 

Q 講座で原田式長期目的・目標設定用紙を作成されたことで、どんな変化がありましたか。

板垣さん: 一番の変化は、「書いたことを実行しようという覚悟」が自分の中で明確になったことです。以前は「こうなりたい」と思っても、どこかで確信が揺らいでいました。でも今は、迷いよりも覚悟が勝っています。

私の理念は、「傾聴、友好、理念共有をもって、人と人をつなげ、歌で社会に貢献する人材になる」というものです。この言葉に、自分のこれまでの人生とこれからの生き方をすべて込めました。

9月に後継者が決まり、これから半年かけてしっかりと承継を完了させます。原田メソッドで学んだ「日誌」や「理念共有」は、そのプロセスを支える大切な軸になっています。

 

■編集後記

講座開始前の自己紹介文で、板垣さんからは「人生最後の転機を大切に、最後まで楽しみたい」と書いて頂きました。「転機」とはどういうことなのだろうと思っていました。実際にお話を聞くと、きわめて大きな人生上のイベントが、立て続けに起こっていました。こんなに重要なイベントが集中するものなのかと驚くほどでした…。だからこそ、ここまで大きな人生の転機における学びとして、この養成塾を選んで頂いたことに誇りに感じました。

幼少期から厳しい父のもとで鍛えられ、自身の思いを十分に発揮できず、気持ち的なグラフが低迷していた社員時代。独立して自然食の店を開いた時期の、精神的な充足と事業を回す大変さ。板垣様には、長い歳月のアップダウンを、率直に語って頂きました。

それでも話しぶりは軽快なものでした。「大阪の人間だから、しんどさも冗談にしてしまう」とご本人。現在の転機の次のステージを描き、そして「楽しむ」という言葉が、これほど似合う方はいないと思いました。

板垣さん、どうもありがとうございました!

いいねはこちら

評価もよろしくお願いします!

  • ためになった (0)
  • 応援したい (0)
  • おめでとう (0)
CONTACT講演・研修のお申し込み
お問い合せはこちらから